年齢を重ねても元気に生活したい。そんな願いを叶えるためのポイントが、健康寿命を延ばすことです。健康寿命を延ばすためには、日々の生活習慣が鍵となります。
この記事では
- 食事
- 運動
- 睡眠
- ストレッチ
の4つの側面から、健康寿命を延ばす具体的な方法を徹底解説。健康に生きていくために、今日から取り入れられる簡単な習慣をご紹介します。健康寿命を延ばしたい人にとっては必見の情報です。お見逃しなく。
未来の自分を守る!健康寿命を延ばすための食事ガイド
ここでは健康寿命を延ばすためには、どういう食事をすればいいのかを解説していきます。食生活が乱れている人は、要チェックです。
バランスよく摂る
食事は栄養バランスを考えて
- 糖質
- たんぱく質
- 脂質
- ビタミン
- ミネラル
- 食物繊維
これらの栄養素を、バランスよく摂ることが大切です。糖質はエネルギー源として必要不可欠で、たんぱく質は、筋肉や臓器の維持に役立ちます。脂質はエネルギー源になり、ホルモンや細胞膜を構成します。
また、ビタミンやミネラルは体の調子を整え、食物繊維は腸内環境を改善することが期待できるでしょう。これらを過不足なく摂取して、体の機能を健全に保ち、健康寿命を延ばす土台を作りましょう。
塩分を摂りすぎない
塩分の取りすぎは、高血圧や動脈硬化により、血管系の病気を招くことがあります。また、胃がんや骨粗しょう症の原因にもなります。
塩分は意識してないと摂りすぎてしまうので、気をつけた方がいいです。厚生労働省は、男性の場合1日7.5グラム未満、女性の場合1日6.5グラム未満を推奨しているので、この数字を目安にするといいでしょう。
動物性脂質を摂りすぎない
動物性脂質を摂りすぎると、高血圧や動脈硬化のリスクが高まり、心疾患や脳卒中の原因になることがあります。
ただし、完全に避ける必要はなく、オリーブオイルやナッツなどの植物性脂肪や、魚由来の脂肪と組み合わせて、バランスよく摂るよう心がけましょう。
地中海食がおすすめ
地中海食とはイタリア、ギリシャ、スペイン、モロッコなどの地中海岸の国々の人が食べている料理のことです。
地中海食は
- 果物や野菜をよく食べる
- 油はオリーブオイルを主に使用
- ナッツ、豆類、全粒粉など精製されてない穀物をよく食べる
- 魚をよく食べる
- 食事と一緒に赤ワインを適量飲む
これらがポイントです。地中海食を食べている人は、心疾患、癌、パーキンソン病、アルツハイマーになるリスクが低く、死亡リスクが低いことがわかっています。
健康寿命が10年延びる?運動との意外な関係を徹底解説
この章では健康寿命と運動の関連性、健康寿命を延ばすためには、どういう運動をすればいいのかを解説していきます。
座りっぱなしは寿命を縮める?リスクと対策を紹介
座りっぱなしは、健康によくないことがわかっています。座っている時間が長いと、筋肉の代謝や血行が低下し、糖尿病や心疾患などの病気を引き起こします。座っている時間が長い人ほど、死亡リスクが高まるという研究結果もあるのです。
座りっぱなしにならないようにするには、スタンディングデスクを使って、座っている時間を減らす、30分に1回立ち上がって、5分間体を動かすなどの対策が必要です。
特に在宅ワークをしている人は、ずっと座りっぱなしになりがちなので、座りっぱなしにならないように、自分なりに対策をして仕事する必要があります。
筋肉が衰えるとどうなる?健康寿命と筋力低下の危険な関係
筋力は、加齢とともに低下していきます。健康寿命を延ばすためには、この筋力の低下を防ぐことが大切です。
筋力が低下すると、疲れやすくなって活動量が減り、代謝が悪くなります。代謝が悪くなると、食欲が低下し栄養状態が悪くなり、筋肉はさらに減っていく、という悪循環を招きます。
また筋力が低下すると、転倒のリスクが高まります。高齢者の場合、転倒して骨折することがきっかけで、介護が必要になる場合があります。
厚生労働省が発表しているデータでは、骨折、転倒が要介護者の介護が必要になった原因の第3位です。
筋力の低下を防ぐには、筋トレが有効です。筋トレを習慣にして、全身バランスよく鍛えれば、筋力の低下を緩やかにすることができます。
運動で脳を元気に!健康寿命を延ばす認知症予防法
認知症の中で、最も発症数の多いアルツハイマーは、アミロイドβと呼ばれるたんぱく質が、脳内に蓄積することが原因と考えられています。
運動習慣がない人は、ある人と比べて、アミロイドβが多く蓄積されている傾向にあり、運動はアミロイドβの蓄積を防ぐ効果があるといわれています。
認知症予防には有酸素運動が推奨されていて、1週間に3回以上、1回につき30分以上歩くことが有効です。
健康寿命を左右する睡眠!眠りの質を高める4つの方法
睡眠は認知症と密接な関係があります。アルツハイマーの原因であるたんぱく質アミロイドβは、深い睡眠状態であるノンレム睡眠時に脳内から排出されますが、睡眠不足になったり、睡眠の質が悪くなると、ノンレム睡眠が妨げられ、アミロイドβがうまく排出されなくなります。
その結果、アミロイドβが脳内に蓄積され、アルツハイマーになるリスクが高くなるのです。睡眠時間をしっかり確保して、睡眠の質を上げることで、認知症のリスクを下げられます。
睡眠の質を高めるには
- 就寝1、2時間前から部屋を暗くする
- 就寝1時間前からブルーライトを避ける
- 起床後に日光を浴びて体内時計を整える
- 運動習慣をつける
これらのことが有効です。
就寝1、2時間前から部屋を暗くすることで、体内で睡眠ホルモンのメラトニンの分泌が促進されます。また、就寝1時間前からブルーライトを避けると、メラトニンの分泌が促され、スムーズな入眠を助けます。
朝起きたらすぐにカーテンを開けて日光を浴びることで、体内時計をリセットできるでしょう。また、日中に運動習慣をつけることで、体が適度に疲れ、夜に眠りやすくなります。これらを取り入れて、快適な眠りを手に入れましょう。
睡眠の質を高める方法をより詳しく知りたい人は、こちらの記事がおすすめです。
健康とストレッチの驚くべき関係
健康寿命を延ばすためには、柔軟性を高め、維持することが重要です。柔軟性が高いことで、死亡リスクが低下することが研究で明らかになっています。
この研究では、参加者の関節や体幹の柔軟性を測定し、そのスコアと死亡リスクの関連性を追跡調査しました。結果として、柔軟性スコアが高くなると、死亡リスクが低くなることが確認されました。
死亡リスクは、柔軟性スコアが一番高いグループで男性7.8%、女性2.0%に対し、柔軟性スコアが一番低いグループで男性21.2%、女性15.4%という結果が出ています。
また、女性は男性に比べて平均して35%高い柔軟性があり、男女ともにスコアが高くなると、死亡リスクが低下していました。このことから、ストレッチを行い柔軟性を高めることが、健康寿命を延ばす有効な手段といえます。
柔軟性を失うとどうなる?転倒と介護のリスク
高齢者が体の柔軟性を失うと、転倒や介護のリスクが大幅に上がります。関節の可動域が狭まることで、姿勢を保ったり、歩いたりする際の動きが制限され、バランスを崩しやすくなるためです。
前述した通り、高齢者の場合、転倒して骨折することがきっかけで、介護が必要になる場合があり、厚生労働省が発表しているデータでは、骨折、転倒が要介護者の介護が必要になった原因の第3位です。
こうしたリスクを防ぐには、日々のストレッチが効果的です。ストレッチは柔軟性を高め、体のバランス能力を向上させます。これにより、高齢者が安全に自立した生活を続けやすくなります。
血管にも影響!動脈硬化とストレッチの関係
加齢にともない、筋肉は硬くなっていきます。血管は平滑筋という筋肉に覆われており、この平滑筋も加齢とともに伸縮性を失い、血管の柔軟性が低下します。
動脈硬化を防ぐためには、血管を柔らかく保ち、広がりやすい状態を維持することが重要です。血管の内側にある内皮細胞は、血流の刺激を受けることで一酸化窒素を産生します。
一酸化窒素には血管を拡張させる働きがあり、血流がよくなるとその産生量も増加します。ストレッチを行うと、ストレッチした部位の血流が促進され、一酸化窒素の産生が活発になることで血管が拡張して柔らかく保たれ、動脈硬化の予防につながるのです。
ストレッチ歴、約20年の私がポイントとやり方を紹介
私はストレッチを20年ほど前からやっています。今までの経験を踏まえて、ストレッチのやり方やポイントを紹介していきます。
ストレッチは大きく分けると、スタティックストレッチとダイナミックストレッチの2種類があり、スタティックストレッチとは、静的なストレッチで、時間をかけてゆっくりと伸ばしていくストレッチのことです。
体の柔軟性を上げたい場合、スタティックストレッチが適しています。やる場所は、基本的に布団の上かベッドの上で大丈夫です。床の上でやりたい場合は、硬くて痛いので、ストレッチ用のマットを敷いてやってください。
ストレッチのポイント
- 伸ばしてる部位を意識しながらやる
- ちょっと痛いと感じるぐらいまで伸ばす
- 反動をつけないでやる
- 伸縮性のある服装(スポーツウェアなど)でやる
- 毎日やる
伸ばしてる部位を意識しながらやる
ストレッチの最中にどの関節、どこの筋肉を伸ばしているのか、ちゃんと意識しながらやることによって効果が高まります。狙っている部位をしっかり意識してやりましょう。
ちょっと痛いと感じるぐらいまで伸ばす
経験上、ちょっと痛いと感じるぐらいが1番効果があると感じます。伸ばして気持ち良いと感じるのと同時に、ちょっと痛いと感じるぐらいを目安に伸ばしましょう。
反動をつけないでやる
反動をつけてやると、筋や腱を痛める可能性があるので、反動をつけずにゆっくり伸ばしましょう。
伸縮性のある服装(スポーツウェアなど)でやる
伸縮性のある服装だとやりやすいので、スポーツウェアでやるのがおすすめです。スポーツウェアの中でも、長袖、長ズボンより半袖、短パンの方がやりやすいので、スポーツウェアで半袖、短パンが1番いいですね。
毎日やる
柔軟性を上げたいのなら、毎日やるのがベストです。経験上、2日に1回程度でも、柔軟性は少しずつ上がっていきますが、柔軟性が上がるスピードが遅くなるのに加えて、間を開けてしまうと習慣化できないので、あまりおすすめしません。
具体的なやり方
やり方に関しては、YouTubeで全身をストレッチする動画があったので、紹介します。この動画のストレッチをやれば、全身伸ばせるのでやってみてください。
まとめ
健康寿命を延ばすためには、日々の生活習慣を見直し、バランスの取れた食事、運動習慣、質の高い睡眠、ストレッチの習慣を取り入れることが重要です。この記事では、健康寿命を支えるこれらの要素を具体的に解説しました。
食事では地中海食を取り入れ、塩分や動物性脂質を控えながら、バランス良く栄養を摂ることが大切です。運動では筋力低下や座りっぱなしによるリスクを回避し、脳の健康を保つためには、有酸素運動が有効です。
睡眠は質を高めることで、健康寿命の延長につながります。ストレッチは死亡リスクと関連があり、転倒リスクの軽減や、動脈硬化の予防につながります。
健康寿命を延ばすためには、これらの習慣を継続することが最も重要です。今の生活習慣は、未来の自分の体に影響を及ぼします。未来の自分を守るために、今日からできることを始めてみましょう。
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